飲むコラーゲンはどう選ぶ? 成分とおいしさをチェックしよう

飲むコラーゲンはどう選ぶ? 成分とおいしさをチェックしよう

近年、美容大国・韓国では「内側からの美を意識した習慣」が注目されており、インナーケアがトレンドとなっています。 肌印象やすっきり感に着目した“飲むコスメ”が、SNSを中心に注目を集めています。日本でも飲むコラーゲンは定番化していますが、どうやって選べばいいかわからないという人も多いのではないでしょうか? 今回は、コラーゲンの基本知識から、取り入れ方や選び方のポイントまで、わかりやすく解説します。

※本記事は特定の効果・効能を保証するものではなく、一般的な美容・健康情報の提供を目的としています。

目次

  1. コラーゲンとは?
  2. コラーゲンが含まれる食品と取り入れ方
  3. 飲むコラーゲンの選び方
  4. 毎日続けるためには「おいしさ」と「安全性」も大切
  5. 今日からできる! 低分子コラーゲンでハリケアの習慣


コラーゲンとは?

コラーゲンの役割と働き

コラーゲンは、私たちの体を構成している重要なタンパク質のひとつで、体内の約30%を占めています。中でも、皮膚にはその約40%が存在し、骨や軟骨にも重要な役割を果たしています。具体的には、コラーゲンは体内のあらゆる組織や細胞を繋げる接着剤のような役割を果たし、健康維持や体の機能に関わる成分とされています。


特に肌においては、コラーゲンは真皮に約70%存在しており、肌のハリや弾力を支える大切な成分です。真皮は表皮の内側にあり、肌の弾力を保つための重要な役割を担っています。この働きが整っていると、肌のハリ感やうるおいを保つことにつながるとされています。

 

加齢や紫外線でコラーゲンは減少する

コラーゲンは、年齢や紫外線、生活習慣の影響で次第に減少していきます。コラーゲンが減少すると、以下のような変化が見られることがあります。

 

・皮膚のハリ不足やしわ、毛穴の開き

・骨の健康が気になる状態

・血管の健康に関わる変化

・目の疲れや見えにくさ


特に加齢や紫外線によるダメージで、コラーゲンを作り出す線維芽細胞が衰え、新陳代謝が鈍くなります。その結果、肌のハリ感や弾力の低下につながり、しわやたるみが気になりやすくなるといわれています。肌の弾力を保つためには、線維芽細胞の働きが健やかに保たれることが、コラーゲンやエラスチンの生成をサポートすると考えられています。


美容や健康を意識した低分子コラーゲン

長い間、コラーゲンをサプリメントや食品などから摂取しても、体内で分解されてしまうため、直接的な効果は期待できないと考えられてきました。特に、消化過程でコラーゲンはアミノ酸に分解されてしまうため、「コラーゲンの摂取は無意味」と思われていたのです。

しかし、近年の研究 ※1)により、私たちの体内には、コラーゲンの一部がアミノ酸に分解されることなく、「コラーゲンペプチド」として吸収されることが明らかになってきました。つまり、コラーゲンはアミノ酸だけでなく、「コラーゲンペプチド」というより分子の小さな状態でも体内に取り込まれることができるのです。

コラーゲンとコラーゲンペプチドの違いは、その分子の大きさにあります。コラーゲンは、多くのアミノ酸が長い鎖のようにつながった複雑な構造です。加熱したものは「ゼラチン」、ゼラチンを酵素でさらに分解したものが「コラーゲンペプチド」となり、最もシンプルな状態は「アミノ酸」と呼ばれます。


これまで、体内に吸収されるにはコラーゲンはアミノ酸まで分解される必要があるとされてきましたが、最新の研究では、コラーゲンペプチドの状態でも体内に吸収されることが示されており、美容や健康を意識した生活に役立つ可能性があるとされています。特に、コラーゲンペプチドは分子が小さくなるほど吸収効率が高く、これにより、従来のコラーゲンよりも取り入れやすいと注目されています。


※1)東京農工大学硬蛋白質利用研究施設編、コラーゲン 基礎から応用.インプレスR&D(2020)

 

 

コラーゲンが含まれる食品と取り入れ方

コラーゲンが含まれる食品

食品では「牛すじ」「鶏皮」「フカヒレ」「うなぎ」などに多く含まれますが、これらだけで十分な量を摂るのは難しいため、サプリメントやドリンクなどの補助的な方法を取り入れるのがおすすめです。

ビタミンCや鉄分と一緒に摂取

コラーゲンを取り入れる際は、ビタミンCや鉄分と一緒に摂ることが推奨されています。
ビタミンCや鉄分は、コラーゲン合成をサポートする役割を果たします。これらの成分を同時に摂取することで、効率的な摂取をサポートするとも言われています。

おすすめの摂取時間はある?

コラーゲンを摂取するタイミングに特別なルールはありませんが、生活リズムに合わせて摂取することが大切です。

例えば、朝に摂取すると活動に必要なアミノ酸を取り入れやすいと言われています。就寝前に摂取するなど、ライフスタイルに合わせて続けやすいタイミングを選ぶのが大切です。

複数回に分けて摂取する方がよいのかという研究はまだ十分にありませんが、好きなタイミングで無理なく続けられるのがポイントです。

摂りすぎは要注意! 適量を守ることが大切

コラーゲンは美容や健康に嬉しい成分ですが、過剰摂取は思わぬ負担につながることも。特に食品から多く摂ろうとすると、脂質やカロリーの過剰摂取につながり、体重増加や肌トラブルの原因になることもあります。

また、サプリメントの多量摂取で体に負担がかかることもあるため、1日の推奨量を目安に、適切な量を守ることが大切です。

 


飲むコラーゲンの選び方

吸収しやすいとされる『低分子コラーゲン』

飲むコラーゲンを選ぶ際、最も重要なのはその吸収率。効率的にコラーゲンを摂取したいなら、低分子コラーゲンを選ぶとよいでしょう。

低分子コラーゲンは分子が小さいため、体内で吸収されやすいとされ、一般的なコラーゲンより効率的に取り入れられると考えられています。
また、フィッシュコラーゲンも低分子で吸収率が高く、特に魚の皮や骨から抽出されたコラーゲンは、体内にしっかりと吸収されやすい特徴をもっています。


ヒアルロン酸やビタミンC入りのものを

コラーゲンを摂取する際に、ヒアルロン酸やビタミンCが含まれている製品を選ぶと、摂取時の栄養バランスの一つとして取り入れやすくなります。ヒアルロン酸は、肌の水分を保つ成分として知られています。美容のサポートとして意識したい成分です。

エラスチンとコラーゲンのあわせ使いがおすすめ

コラーゲンと一緒に取り入れたい成分のひとつがエラスチンです。エラスチンは「弾性線維」と呼ばれ、肌の柔軟性を支える成分として知られています。コラーゲンと組み合わせることで、栄養面のバランスを意識したケアとして取り入れやすくなります。エラスチンは体内で合成されにくいため、食品やサプリメントから摂ることもあります。


毎日続けるためには「おいしさ」と「安全性」も大切

吸収しやすいとされる『低分子コラーゲン』

コラーゲンを日々の生活に取り入れるためには、おいしさと安全性が最も重要なポイントです。毎日続けることができる味わいと、信頼できる製品を選ぶことで、長期間の摂取が無理なく実現できます。

「コラーゲンドリンク、前に試したけどまずくて…」という経験がある方も多いのではないでしょうか?その原因は、コラーゲンの原料に由来する脂質や製造過程で生じる分解物によることが多く、安価な製品では化学溶剤や薬品を使用してコラーゲンを抽出していることがあります。そうした製品は、風味が劣るだけでなく、品質にも不安が残ります。

しかし、最近では高品質なコラーゲンが、化学薬品を使用せずに酵素分解や熱処理で製造されることが増えており、安心して続けやすい製品も増えています。原料選びや製造方法をよく調べて、安心して摂取できるものを選びましょう。

 

 

今日からできる! 低分子コラーゲンでハリケアの習慣

これまでご紹介した成分や摂取のタイミングを意識しながら、低分子コラーゲンを生活に取り入れてみましょう。無理なく続けることが、ハリを意識した毎日のスキンケアにつながります。

毎日のケアにプラスして、無理なくハリを意識した肌づくりを目指しましょう。

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